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算数は楽しい教科ですが、得手不得手がはっきりと表れ易い教科でもあります。その原因は「自分で考える」という主体性を持った学習時間が塾教育の中では、ないがしろにされがちであることにあります。
ですから、主体性を失わないように「教えすぎない」、あるいは「教わり過ぎない」ようにする注意が必要となります。言い換えれば、「教わったから解ける」という主体性を失った学習ではなく、「教わったことを基にして解」くというスタイルを確立していくと成績が伸びる教科であるということです。
次に挙げるのは典型的な旅人算の問題ですが、こういう問題を「うん、うん、なるほどそうか、それなら次は・・・」と考えながら、 一人で解ける受験生になっていきましょう。
太郎くんは家から学校まで2400mある道のりを歩いて登校します。ある日、家を出発してから、25分後のA地点で、忘れ物に気づき、同じ速さで家へ戻りました。家では、太郎くんが出発してから20分後にお母さんがその忘れ物に気づき、自転車で太郎くんを追いかけました。2人はB地点で出会い、太郎くんは忘れ物を受け取り、そこからお母さんの乗ってきた自転車で学校に向かったところ、いつもより5分早く着きました。ただし、太郎くんの歩く速さは毎分60m、お母さんが自転車をこぐ速さは毎分140mとします。このとき次の問に答えなさい。
(1)家からB地点までの距離を求めなさい。
(2)太郎くんが自転車をこぐ速さを求めなさい。
太郎くんは家から学校まで2400mある道のりを歩いて登校します。
家|_________________|学校
2400m
ある日、家を出発してから、25分後のA地点で、忘れ物に気づき、同じ速さで家へ戻りました。
太郎|→→→→→|
60m/分で25分間進んでいる。すなわち1500m
家では、太郎くんが出発してから20分後にお母さんがその忘れ物に気づき、自転車で太郎くんを追いかけました。
お母さんが太郎くんを追いかけ始めたときは・・・
太郎
家|→→→→|
60m/分で20分間進んでいる。すなわち1200m
母
家|
太郎が忘れ物に気づいたときには・・・
太郎
家|→→→→→|
60m/分で25分間進んでいる。すなわち1500m
母
家|→→|
140m/分で5分間すすんでいる。すなわち700m
2人の間の距離は800mだったことが分かります。
2人はB地点で出会い、
母|→→→B←|太郎
800mを1分間に200mずつ縮めるから、2人は4分で出会う。
となると、太郎が60m/分で4分間戻ったところがB地点。
つまり、家から1500m行ったところから240m戻ったところが
B地点となる。ということは・・・
家からは1260m、学校からは1140mのところがB地点ということです。
太郎くんは忘れ物を受け取り、そこからお母さんの乗ってきた自転車で学校に向かったところ、いつもより5分早く着きました。
B|→→→→→|学校
太郎はこの後、1140mを?m/分で進む。
ここで、「シャドウ」を使うのがコツです。
いつもなら・・・
家|→→→→→→→→|学校
2400mを60m/分で進む。すなわち40分
この日は、いつもより5分早く着いたので・・・
家|→→→→→25分
29分←←
→→→→→|35分で学校についた
B|→→→→→|学校
1140mを6分間で進むので、190m/分
解答
(1)1260m
(2)分速190m
最終的には式で書き表すようになっても構いませんが、最初から式で覚えこませるような指導をされてしまうと、受験生には理解が追いつかなくなります。もし現在通っていらっしゃる塾でそのような指導がなされているのであれば、当教室にではなくとも良いので、お子さんのために今すぐ転塾されることを強くお奨めします。なぜなら、この例のように図示しながら考えを進めていく習慣をつけていくことを疎かにすると、ある程度までの問題しか解けない受験生になってしまうからです。中学受験塾I FIELDではここに紹介していない方法を「隠し味」として使えるように指導することで算数を得意科目にしていきます。